羊蹄山南麓の家が完成し、その直後の様子を撮らせていただきました。
ここでの暮らしが、これから始まっていきます。

3月下旬で家の周りにはまだ多くの雪が残り、この日の朝また薄らと雪が積もったようです。
真っ白な羊蹄山と青く澄んだ空、そしてカラマツ外壁板のコントラストが鮮やか。
こんな風景がやっぱり北海道らしい。

買付けたばかりの薪が、早くも玄関ポーチに所狭しとラフな感じに積まれていました。
オーナーが待ち遠しかった薪ストーブ生活も、いよいよ始まるわけです。

広めに設けた玄関ポーチは、このように薪置き場や、ガーデニング・家庭菜園のワークスペースにと使い勝手がとてもよい。
そして、豪雪地域の羊蹄山麓の冬の暮らしでは、雪溜まりを防いで通路を確保してくれる「スノーシェルター」となる。

道路際に建てたカーポートの屋根下から玄関ポーチ屋根下と続いているので、さらに安心で快適なのです。

南側に面しているこの家の玄関ポーチは、陽射しの明るさをいつも感じられるのもよいところ。


手がけた家の玄関ドア横にいつも取り付けているインターホンカバーと気密郵便受け(ポスト)のフタ。
ベニヤ板を加工して真鍮蝶番と真鍮ツマミを付けた10年間変わらないシンプルな形と素材。
毎度、私が自作して現場で調整設置もしているこの木製プレートに、表札文字とか住所番号とか思い思いに付けてもらっています。

揺らいだ亀甲模様(ハニカム)のようなレトロガラスが出迎えてくれる風除室。こんな懐かしい昭和型板ガラスを嵌め込んだ引き戸を開けた先は、

真新しい、ドブレ640WDが焚かれています。
サイドドアがあるタイプで、薪を追加で入れる時はサイドドアからの方がよいらしい。
薪ストーブのある土間のクリ床小上り縁に腰かけて、薪が焚き上がっていくのをそっと見守る。
炉ばたのような、誰しもフッと懐かしさを憶える雰囲気です。


土間をのすぐ横がダイニングキッチンになっていて、その南側には4畳ほどの広さの屋根が掛かったクリ材ウッドデッキがある。
この家の床板・デッキ板は、全て北海道産のクリを選び使いました。

ダイニングのクリフローリング。オスモのエキストラクリアで軽く塗装しただけです。
クリは杢目がハッキリとしていて、最初は程よい黄褐色ですが、タンニンを多く含んでいるのでゆっくり渋黒く変化していく。
(濡れた鉄が触れるとすぐに真っ黒に変色してしまうので注意)
一般的に堅い・冷たいと言われている広葉樹フローリングですが、クリは比較的柔らかさがあります。素足でも冷たく感じ過ぎない。
北海道でも道南道央エリアで自生しているクリは、稀少ですが今でも木材市場に出てくるそうで、
縄文時代から腐りにくく加工ししやすい優良木材として扱われてきたクリ材を、今でも好んで使う人たちがいます。この家を施工した壮匠建設さんもしかり。

階段の踏み板と蹴込み板も厚さ3センチのクリ無垢材なのですが、壮匠建設の土場で何年も自然乾燥させていたクリ原木板から加工してもらいました。


2階は梁間二間(約3.6メートル)の細長い空間です。
一応、間仕切り建具はありますが、開け放って寝室と収納と書斎をワンルーム的にも使えるような間取り。

落雪屋根にするための急勾配の切妻屋根傾斜がそのまま2階の天井面あらわれ、優しい木肌のトドマツ小割り板を長手方向に目透かしで張った天井意匠が、この空間を柔らかく包んでくれているようで心地よい。

シンボリックに見える表し柱と四方差し梁の奥にある、間仕切り垂れ壁の白い形が羊蹄山に見えるのも、ちょっと面白い。

2階の壁は、「オガファーザー」というドイツ生まれの天然セルロース主成分の紙クロスを貼り、
その上に「レームフェルべ」という天然粘土が主成分の塗料(基材のみ顔料無し)を大工さんが1回塗って仕上げています。

壁全体ひと繋がりの画用紙を貼ったような仕上がり。
何年か経って壁の汚れが気になったら、またレームフェルべを塗り重ねればOK。
施主セルフ工事で壁仕上げを考えるならコストを抑えられます。




































































































