札幌市内の新築住宅工事が完成目前です。
施主様の感性と思いをよく反映したキッチンの素材と質感について。

キッチン壁面に使った古レンガのルーツが興味深い。
実はこのレンガは、約100年前の日本産レンガとよく似たモノであるらしい。
函館、門司、横浜などの港町に残る、古い煉瓦建築を思い起こさせるレンガなのです。

ヨーロッパやアメリアのレンガとはちょっと違う。
東アジアの土質と製法と、その時代地域の人の手と感性による柔和な雰囲気を持った素朴さがあるような気がする。

まばらに付着した白いセメントは、このレンガが実際にどこかに積まれて塗り込められていた証。
それがまた、古っぽさや落ち着きある印象を強くさせているのだろう。


キッチンカウンタートップのステンレスは、「パーマネントヘアライン」という業務用厨房会社の独自のバイブレーション仕上げ。
大手メーカーの量産品用機械加工ではなく、工場の職人さんがハンディ工具で丁寧に仕上げを施しているので、ひと味違うヒューマンな雰囲気が出ています。

キッチンのペンダントライトは、エイジング加工された金属シェードを選ばれました。
古レンガにも茶黒色に塗った造作建具家具にも、すっと馴染んで目立ち過ぎないのがよいと思う。

引き出しには、鉄を一個一個人が曲げて作った味わいのある取っ手が付けられている。
前板を挟んでネジ締めする作りなので、緩んでも増し締めすれば大丈夫。

隣接するパントリーから玄関通路まで通り抜けできる裏動線もある、回遊キッチンなのもよいところ。