家の素材は、身近で馴染みのある無垢の木・レンガ・石・漆喰・鉄・真鍮などのソリッドな本物を選び、
素材本来の風合い味わいが感じられ、時を経てそれが深まり愛着が増していくように、シンプルで手仕事的なつくりを心掛けています。
家での暮らしは何十年も続き、日々折々、目に触れ手に触れて使い込んでいくことになりますから、
何より丈夫で手入れがしやすく、いつまでも飽きのこない普遍さがあり、よい年のとり方(よき古び方)をしていって欲しい。
室内の空気感・温熱環境は、四季を通して常に平静で程よく廻る状態を維持し、より少ないエネルギー消費量で暮らせる家を目指します。
そのために、家のプラン(間取り・上下のつながり)は単純明快で機能的な繋がりがあることを基にし、
それに見合った構造と工法の選択・高気密高断熱・高性能の木製窓・窓からの通風と日射・セントラル換気・温水セントラル暖房等、
諸要素が巧くかみ合い相乗的な効果が発揮され、家全体が有機的で恒常性があるように、経験を踏まえて検討し練り上げていきます。
庭の植栽は、近くで普通に自生している野草や野花や樹々・ハーブ・グラス(イネ科の草)で織り成す、
野趣で活き活きとした草原のような庭(プレーリーガーデン)野原のような庭(メドウガーデン)になるようすすめています。
最初の土づくりだけ丹精込めた後は、選んで植えた草花が自由奔放に生長してグランドカバーしていくのを見守るだけが自然であり理想。
北海道の長い冬は、寒くて雪が多く積もるので、それに耐え得る丈夫で素朴な草をメインにガーデニングしています。
暮らしが始まり幾年か営まれて、そこに暮らすご家族が感じる居心地のよさだけでなく、道を行き交う人たちにも、
その場に馴染み、質実さ表れ、凛とした静けさと懐かしさのある佇まいの家と庭だと、共感、安心していただけますように。