家と草木のアトリエhausgras

換気の考え

家の冬場の消費エネルギーに大きく影響する換気量。
家を高気密化することで、換気量の計画を明確にすることができます。

おおざっぱな話ですが、札幌の冬の場合、

① 高気密高断熱化された家の床、壁、天井から逃げる熱
② 気密性断熱性がよいトリプルガラスまたはLow-E ペアガラスの木製窓から逃げる熱
③ シックハウス法で義務づけられている、家全体の空気を2時間で1回入れ替えるための換気で逃げる熱

①:②:③ =1:1:1

換気で逃げる熱の量が意外と多いのです。

天井裏に設置された24時間換気扇と各室に伸びる換気ダクト

シックハウス法で義務づけれている換気の量は、住む人数や住まい方に関係なく室内の容積によって決められているので、実際は換気の量をもっと少なくしてもよいのではないかと思う状況が多々あります。
換気の量を少なくすれば、逃げる熱を減らすことができます。

換気による無駄な排熱を減らす別の方法として、排気する室内空気の熱を、外の空気を給気する際に伝える熱交換換気という方法がありますが、熱交換する仕組みのところで、結露によるカビ・細菌の伝播の恐れがありできれば使いたくありません。
それに熱交換換気システムは、イニシャルコスト・ランニングコストが高いことも選択しない理由です。

コストをかけずに熱を捨てる無駄を減らすには、電気代のより掛からない単純な排気だけの機能の換気扇で、住む人が室内の実状にあわせて換気の量をコントロールしていくことが一番よい方法だと思います。

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