家と草木のアトリエhausgras

漆喰の壁

漆喰(しっくい)の壁は卵の殻にそっくりな手触り感があり、その少しザラついた表面は光を程よく拡散反射させるので、心地よい柔らかな明るさが室内を満たします。
そして陽射しの朱色、樹々の緑、空の青さ、雪の明るさを映し出して千変万化。

漆喰の壁とデンマークのヴィンテージ・アンティーク家具
漆喰の壁に陽の光が写る
漆喰の壁に映る影
灯りの色が写る漆喰の壁

漆喰壁の表面の主成分は炭酸カルシウムで、卵の殻やホタテの貝殻など身近に目にするものと同じ。
実際に、卵の殻を漆喰の壁に近づけてみると、このとおりソックリです。

卵の殻と漆喰の壁の質感

消石灰(水酸化カルシウム)の粉末を主原料とし、割れにくくするためにワラスサなどの繊維を入れ発酵させ、塗りやすくするためにツノマタやフノリなどの海藻を糊として混ぜる。
これら日本特有の素材をミックスしてできているのが漆喰。

漆喰の表面は中性ですが、内部は強アルカリ性となっているのでカビや細菌が繁殖しにくいという特徴は、
夏場が高温多湿の日本には好材料であり、このことも昔からよく使われてきた理由のひとつです。

Ca(OH)2 + CO2 → CaCO3 + H2O
これは消石灰が二酸化炭素と化合して、炭酸カルシウムと水に変化することを示した化学反応式。
漆喰は塗ったあと何十年〜百年かけて、空気中の二酸化炭素を吸収しながらゆっくり炭酸カルシウムになっていきます。
空気中の二酸化炭素を固化してくれるのは草や木の働きだと思っていましたが、室内の壁にも同じ働きがあることに気づくと、思わぬ得をしたようで嬉しくなります。

見た感じはクールな印象ですが、実は味わい深く奥の深い漆喰の壁です。

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