札幌円山の庭で、堂々としたシンボルツリーに生長した株立ちのカツラ。
今年で15年目になりました。
2009年秋に石積みを完了させ、2010年4月に焼き丸太の木柵をセルフビルド。
その直後から庭の植栽を始め、同時にカツラ株立ちを植えました。
当時乗っていたジムニーJA11の中に積んで持って来れたくらいで、植えた時のカツラの樹高は1.6メートル程。
か細い6本の幹。一番太い根元あたりでも直径3センチ足らずです。
葉が繁ると重そうで、頼りないくらいでした。
この庭のすぐそば、円山原始林の北側西側の沢筋には何百年も生きているカツラが数多く存在する。
その上流地域でもカツラはよく見かけるので、この地形状況・気候が育みやすい樹なのだと思う。
カツラの葉はハート形で好印象だし、紅葉のグラデーションも美しい。
名前の由来「香出(かづ)ら」からも知られるが、黄葉の時に綿あめのような甘い香りを漂わす。
ススキやチカラシバの銀穂とカツラの黄金葉が映える秋のコラボレーション。
春、カツラの新葉も赤味を帯びて広がっていく。
最近は本当に姿が立派になったので、近隣の方々の目にも留まるようになったらしい。
この樹は何ですか?とよく聞かれる。
これが円山の象徴「カツラ」です。と伝えたい。
現在、数本の幹太さは直径10センチを超え。
木柵の焼き丸太が直径7センチですから、いつの間にかカツラの幹の方が太くなっている。
平滑だった幹の表面も、カツラ特有の幹の縦割れができてきた。
樹高は約4メートルに。
5月の今は、若葉が実に清々しいです。
これまで10数年、このカツラに何もしなかったわけではありません。
芯止め、幹・枝の間引き、積雪で折れた枝の修復などは適宜行いました。
本来は大木になる樹で萌芽力も旺盛ですから、それを意識して手を加える必要がある思う。
永くここに居てもらいたいと願いながら、今後も見守り続けていきます。