秋めいてきている札幌ですが、9月最後の日曜日は日中25℃近くまで上がって暑いくらいでした。
近くに行ったついでにフラリと立ち寄った、北海道庁「赤れんが庁舎」。
知らなかったのですが、これから3年がかりの大改修が始まるようで、庁舎公開は9月30日まで。
私は赤れんが庁舎内には入らなかったのですが、南の池が、しっとりとしていて目に留まりました。

夏の間に池で育ち広がってた睡蓮(スイレン)。
池の濃紺の鏡のような水面に、散りばめたように浮かんでいたり、密集して湧くようだったり。


白い睡蓮の花が、いくつかまだ咲いていました。

たくさん咲いているより、ポツポツとささやかに咲いている方が情緒あってよいです。

シラカバの黄葉の落葉が水面に浮かび、枝垂れた枝にはまだ蒼い葉が残る中、
繁殖前のエクリプスのマガモのオスがのんびりと泳いでいます。

早くも番い(つがい)になって寄り添うマガモ。

スーッと滑るように泳いで横切るメスのカモ。

その後を追って泳ぐオスのカモ。

鏡のような水面に同化するよう、そっと佇むカモの番い。
その繊細な波紋と睡蓮、そこに黄葉し始めた樹々と幾何学なビルが映り込む。
モネでなくても、描きたくなるような風情。
このリアルな風景のどかな情景は、このままずっと見ていられそうです。

高層ビルが所狭しと立ち並ぶ札幌中心の市街地にあって、ここだけ時間の流れが違っているような異空間。
古いよき建築の赤れんが庁舎と共に、いつまでもこんな雰囲気を残していって欲しいです。