札幌市の住宅地の角地の家の新築工事。
ウッドショックのあおりを受けて構造木材の入荷が遅れ、6月中旬から建方開始の予定が延期に。
おおよそ2ヶ月遅れとなりましたが、先週ようやく上棟しました。

7月30日に現場に木材が搬入され、同時に大工さんも現場入り。
施主さんと大工さんが初顔合わせなので、このタイミングでご挨拶ご紹介していただきました。

まずは「土台敷き」。
この家の土台は北海道産のカラマツ集成材です。
土台下から立ち上がって壁伝いに連続していく「気密フィルム」も、基礎天端と土台に挟み込んでおきます。

数日後。

架けているところに立ち会えなかったのですが、棟梁が架かりました。上棟です。

棟梁を垂直に支える大黒柱は、棟梁から3尺余り下がった位置で、四方差しの梁によって水平に支えられる。

四方差しの同方向の梁同士は、両引きボルトで緊結されます。

2階のリビングダイニング空間に架かる、3組の四方差し柱梁が現れました。
大きな山型傾斜天井(屋根)と、この柱と梁が見える、なかなかの構造美。

そして、家をしっかりと支えてくれているシンボルですから、
いつも目にすることで、より深い安心感をもたらすのではないかと思います。

1階玄関土間から見上げた2階床梁組み。
床の面剛性を得るため、厚みのあるカラマツ合板を全面に張っています。
この梁と合板が、1階の各居室の天井として表しで見える。

床面積30坪余の住宅ですが、構造木材とその下地材だけで30立方メートルの木材を使用する、正に「木の家」です。
(一般の在来工法の木造住宅の場合、床面積30坪余なら使用する全木材は20立方メートル程)
できる限り北海道産のカラマツ材も使っていますから、地域産業に貢献もしていると言えるのではないかと。
酷暑が続いた札幌ですが、これから数日は台風・温帯低気圧による雨風に晒されそう。
でも何とか大工さん達が頑張って、屋根防水まで完了させています。感謝。