
道南スギの山
道南杉(どうなんスギ)は、津軽海峡に面した函館市、北斗市、木古内町、知内町、福島町、松前町に特に多く植えられています。戦後の1950年代頃から新たに多くが植えられ、現在その蓄材量は900万立方メートルとも。5月中旬に現地に赴き視察した、道南地方の福島町にある杉が植林された山の様子です。
道南杉(どうなんスギ)は、津軽海峡に面した函館市、北斗市、木古内町、知内町、福島町、松前町に特に多く植えられています。戦後の1950年代頃から新たに多くが植えられ、現在その蓄材量は900万立方メートルとも。5月中旬に現地に赴き視察した、道南地方の福島町にある杉が植林された山の様子です。
道南スギの原木を数多く製材、加工している森町の「㈱ハルキ」を訪問。気さくな春木社長さん直々に広い土場や工場内をご案内していただきました。ハルキは、原木の製材・木材の人工乾燥・各種仕上げ板加工・プレカット加工・集成材の生産を自社で行なっている稀有な会社です。
杉は日本広範の気候に順応し、生長が比較的はやく、植林されたものでも丈夫で大径木にも育立つことから、古来日本各地に植えられてきました。スギならば、断面寸法が30センチ(1尺)を超える梁や長さ5〜6メートルの通し柱も、無垢材で調達できます。
本州の家づくりには「スギ(杉)」と「ヒノキ(檜)」がよく使われていますが、北海道の家づくりに使われる木は「トドマツ(椴松)」と「カラマツ(落葉松・唐松)」です。その2つのマツのことを少しだけご紹介します。
カラマツの産地である十勝の家は、出来る限り十勝産のカラマツを使って建てたいと思い、十勝産カラマツ材の現状を知るべく、幕別町にある「瀬上製材所」を訪問視察しました。乾燥していく過程でクセが強く出るカラマツを、試行錯誤を繰り返して、より安定した建築用材にしていく努力と熱意を感じました。
北海道上川郡「下川町」は全面積が64,420haで、そのうち約90%の面積を森林が占めるまさに森林の町。このうち町有林経営面積の4,205haを、毎年50haの植樹造林して60年後に伐倒する、「50ha × 60ヶ所 = 3,000ha」で1つのサイクルとなる営みを延々と続けていく「循環型森林経営」を掲げている町です。
北海道上川郡「下川町」の木材循環の試み、伐った木は無駄なく使う。「森林資源のカスケード利用」と最近は言われ始めた、その試みの木材加工・製品製作の現場を訪問視察した報告です。