家と草木のアトリエhausgras

家と草木のアトリエhausgras
ワーク・リポート 2025

施主・建主さんとのプランの打ち合わせ、スケッチ・模型・製図、土地探しのお手伝い、
着工した物件の現場監理と現場での打ち合わせの様子など、業務の一端をお伝えします。

ほたて漆喰を塗る

2025年1月30日


道南の七飯(ななえ)の家、新築工事が終盤です。

壁と一部の天井には「ほたて漆喰」を塗って仕上げました。


ほたて漆喰ライト・あいもり株式会社

北海道伊達市のあいもり株式会社の製品です。
本物のホタテの貝殻を砕いて原材料としている。

北海道で盛んなホタテ養殖に伴い大量に発生するホタテの貝殻。かつては捨てられるだけだった貝殻が、建築素材として再生利用されるようになった。
それでけで使う意味はある、と私は思います。

ちなみにhausgrasでは、ガーデニングの土を中性化するために、ホタテ貝殻を砕いた有機石灰を当初から使っています。

ほたて漆喰を壁に塗る職人

細かく砕かれたホタテ貝殻ですが、全てが粉状になっているわけではないので、左官材料の骨材としては荒め。
それが塗り仕上がりのザラっと素朴な表情として出ています。


ほたて漆喰塗りの壁とトドマツ無垢板張りの天井

ほたて漆喰塗りたての空間。
節のあるトドマツ小割り板張りの天井との相性はとてもよいと思う。
おおらかさ優しさ、この包容性は、ここで暮らすご家族に心地よく感じてもらえるに違いない。

ほたて漆喰塗りの壁とトドマツ無垢板張りの天井の室内

外気温が氷点下に下がる冬の壁塗り工事なので、室温の管理に気をつけてもらいました。
小型の電気暖房機器を使って室内を温め、常に10℃以上をキープ。

壁漆喰塗り工事中は室温管理をする

壁塗り仕上げ工事も無事に終わって、いよいよラストスパートです。




日本古来の家屋のような

2025年1月15日


道南の七飯(ななえ)で新築中のほぼ平屋の家。
外部工事のための仮設足場が撤去され、外観が姿を現しました。


雪積もる平屋の外観トドマツ無垢板張り下見板張りの無塗装

前面道路から正面を向くと、緩い切妻屋根のこじんまりと慎ましい平屋に見えます。


南へ移動して見ると、雁行した軒先ライン、段々と折り重なる屋根の伸びやかな平屋に。
軒がしっかりと出ていて低く、日本古来の家屋を思わせる。

平屋の外観は北海道トドマツ無垢板張り鎧張りで無塗装のまま

積もる雪、降りしきる雪の一面銀世界の中、
無垢トドマツ板張り外壁のほんのりとした温かみが、一層印象的に眼に映りました。