道南の七飯(ななえ)の家、新築工事が終盤です。
壁と一部の天井には「ほたて漆喰」を塗って仕上げました。

北海道伊達市のあいもり株式会社の製品です。
本物のホタテの貝殻を砕いて原材料としている。
北海道で盛んなホタテ養殖に伴い大量に発生するホタテの貝殻。かつては捨てられるだけだった貝殻が、建築素材として再生利用されるようになった。
それでけで使う意味はある、と私は思います。
ちなみにhausgrasでは、ガーデニングの土を中性化するために、ホタテ貝殻を砕いた有機石灰を当初から使っています。

細かく砕かれたホタテ貝殻ですが、全てが粉状になっているわけではないので、左官材料の骨材としては荒め。
それが塗り仕上がりのザラっと素朴な表情として出ています。

ほたて漆喰塗りたての空間。
節のあるトドマツ小割り板張りの天井との相性はとてもよいと思う。
おおらかさ優しさ、この包容性は、ここで暮らすご家族に心地よく感じてもらえるに違いない。

外気温が氷点下に下がる冬の壁塗り工事なので、室温の管理に気をつけてもらいました。
小型の電気暖房機器を使って室内を温め、常に10℃以上をキープ。

壁塗り仕上げ工事も無事に終わって、いよいよラストスパートです。