冬は雪の白さで外が明るい。その分、室内は影が濃く落ち着いています。
照明を灯す頃には、外の明るさが落ち着き、室内の温かみのある明かりとのバランスがよい感じに。
ダイニングには調光ができる配線を仕込み、真鍮ソケットとエジソンランプのペンダントライトを3組吊るしています。
裸電球の場合はフィラメントの発光が眩しく感じるので、光の強さを調光できるとよいです。
大きな木製窓の連続が、ダイニングとウッドデッキの近接感・親密感を生んでより広く見える。
また、窓ガラスが大きくて広ければそれだけ、窓の外に見える雑木林との一体感も感じられる。
そんな、外との繋がりを生む大きなガラス窓ですが、大きくした分、外の温度変化の影響を受けて、
室内、特に窓に近いところの温熱環境が不安定になり、冬は寒さを感じやすくなります。
寒さの原因は2つあります。
ひとつは、窓ガラス面で冷やされた空気が、冷たい下降気流となって、床を流れ広がり足元を冷やすこと。(コードドラフト)
もうひとつは、冷えた窓ガラス面が、窓の傍に居る人の体温を奪って、ゾクゾクとした寒気を感じさせること。(冷輻射)
もし、この窓周りの寒さの対処が不十分ならば寒さが気になって、
折角の、冬の静かで凛とした風景や外との繋がり感を、心から楽しめなくなってしまうでしょう。
窓の直下に温水が流れるパネルヒーターを設置すると、2つの寒さの原因を同時に和らげられます。
パネルヒーターから生じる温かい上昇気流が、冷たい下降気流の流れを緩めて止め、
冷輻射で冷えたガラス面に熱を奪われた体を、パネルヒーターからの輻射熱が温めてくれるからです。
明かりが灯されたダイニングの温かみと、雪積もる冬景色の雑木林の対比が心地よい。
小春日和の日の陽射しが、優しく差し込むダイニング。
キッチンからも、雪積もるウッドデッキと雑木林が間近に、かつ広がりある景色が。
シンボリックに存在する大黒柱と四方差しの張り組みを、階段から見上げる。
ウッドデッキに置かれたインダストリアルなスチール製のコーヒーテーブルセットを見ていると、
寒いかもしれないけれども、外に出て、吹き積もる雑木林の樹々に囲まれたこの場で、腰掛けて佇みたくなりませんか。
実際に、こんなに気持ちよさそうです。