1階はコンクリート打放しの空間で、庭を一望できる連続窓があります。
1階床面は、庭のグランドレベル(地盤面)から50センチ程下がっているので、
連続窓から見る庭は、より目線に近く感じられて、草木花の変化に気づきやすい。
コンクリート平滑均しの土間床なので、庭の苗づくりや用土づくり、木製家具づくり、金属加工、
趣味のスキーやカヌーやフライフィッシングの道具メンテナンスなど、多目的に使うには好都合。
また、家の設計の打ち合わせルームとしても使っています。
時には庭を見ながらティータイムも。
連続窓からは庭だけではなく、程よい距離感で円山が望めます。
庭から見る、赤レンガに縁取られた連続窓とコンクリート打ち放し空間。
多目的に使う都合上、テーブルは天板と脚部を分けて仕舞えるように、
カツラの一枚板を木製馬(板を載せる木製脚立)に載せるだけの「アトリエテーブル」形式で使っています。
また、天板のサイズを変えたりすれば、いろいろテーブルアレンジが効くのでよいです。
コンクリート空間は熱容量が大きいので、安定した室温の保ち、夏は涼しく冬は温かい。
観葉植物を育てるのに、よりよい室内環境かもしれません。
コンクリート打放しの壁に、カナディアンカヌーを縦に掛けています。
こうすると、カヌーの出し入れがより楽で、スペースも節約できるし、カヌーの見え方も一番よい。
1階の一番奥は、設計の仕事場兼倉庫。
長さが7メートルあるL型のカウンターデスクと、使いやすい高さに設置した壁付け本棚があります。
そして20代に家具職人、大工をしていた時に使ったカンナ、ノミ、ノコギリ、玄翁など木工手道具のラック。
二人分なので数が結構ある。今でも時々使っています。
コンクリート打放しのサニタリーバスルーム。浴槽は鋳物ホーローバス。
水栓はコンクリート壁に埋め込み、洗面陶器は壁に直付けしてシンプルにコンパクトに納めました。
水が直接かかるコンクリート部分には、撥水剤を塗っています。
鋳物ホーローバスは長く浸かっていると、お湯で温められた鋳物の遠赤外線効果で、体の芯から温まります。
コンクリート打放しの天井と壁、ブラックスレートを張った床。
このモノトーンで無機質な空間に、裸の人が入ると、その生々しさとの対比が面白いです。
コンクリート空間のアルコーブに置かれた古いペザントチェア(農家の椅子)とヤマハギの枝。
コンクリートは、木や草の緑を活かす。と思えます。