
澄んだ空気と青空、薄い波紋のように広がる絹雲。
対岸には雪残る風不死岳(ふっぷしだけ)が見える。
3月半ば過ぎの残雪風景の支笏湖に、手に入れたばかりのカナディアンカヌーの操船トレーニングにやってきました。
4月からは北海道内のいろんな川に挑戦するので、少しでも操船して慣れておかなくては。

この日が初漕ぎのカナディアンカヌー、ピラニア社のプロスペクター 長さ15.5フィート。
20数年前にイギリスで製造されたロイヤレックス(Royalex)製の中古艇なのですが、
前オーナーの保管状態がよかったらしく傷みがあまり無くて、ガンネルを留めるリベットを打ち直す補修だけで済みました。
ドライスーツも初着用で、やる気満々です。

ここは支笏湖の北岸にあるポロピナイ。札幌から来ると一番近い岸辺になります。
恵庭岳(えにわだけ)の裾野にもあたり、間近に見える場所です。
この時期は、支笏湖外輪の山々の稜線輪郭がはっきりとしていて、改めて雄々しい風景に見入ってしまいます。

この日は釣り人もたくさん竿を振っていました。
皆さん、待ちかねた季節がいよいよやって来たという思いでしょう。

風不死岳に向かって。
ドローストロークでカヌーを右に旋回させる練習。

湖水はこの透明感です。吸い込まれそう。
少し沖から湖底を向けて撮ってみると、エメラルドグリーンからブルーへのグラデーション。


紋別岳をバックに。

フォワードストローク(Jストローク)。
シングルブレードパドルで操るカナディアンカヌーは、船体の片側だけを漕ぐことになるので、そのままでは旋回してしまいます。
真直ぐ前進させるには、J(ジェイ)ストロークなどの舵とり(ラダー)操作を加えた漕ぎ方をするか、船体を傾ける(リーン)かして、
カヌーの進行方向を調整しながら漕ぐ必要があります。

空と水の青、雪の白の美しいコントラスト。
こんな風景の中で、カヌーを漕げるのは幸せです。
カヌーを傾けて(リーン)走らす。

早春の風景も空気も気持ちよくて、よいトレーニングもできて、最高でした。