家と草木のアトリエhausgras

紅葉に染まる千歳川の岸辺とカナディアンカヌー

紅葉に染まる千歳川の岸辺に着けたカナディアンカヌー

四季折々カヌーで親しむ千歳川
ー 札幌円山から車で1時間で行ける清流がある ー

千歳川は支笏湖が水源であることもあり、その上流部は季節を問わず透明度高く冷たい水が流れています。
両岸にあふれる森の草木、そこから時々現れる釣り人や小動物の姿。豊かさと親しみが丁度よい具合にある。
そしてカヌーで下ると、適度な速さの流れと蛇行する川筋に、ワクワク感と少しだけ緊張感を覚えて楽しい。


千歳川は多くのカヌー、カヌーイストが川下りを楽しんでいますが、決して気楽に下れる川ではありません。
川筋は蛇行を繰り返し、その流れは陸上からは遅いように見えても、川に入れば思った以上に速くて力強い。
流水でのカヌーの操船がままならない初心者や未経験者は、そんな流れに翻弄され慌ててしまうことでしょう。
また、途中に何箇所も流れの中に横たわる倒木や岸から垂れ下がる幹枝が、カヌーの進路を妨げるはずです。
そういう所を余裕を持って回避する操船ができることが、カヌーでダウンリバーをする際の必須条件です。

夏の千歳川の上流部をカヌー(カナディアンカヌー)で下る

夏の緑あふれる千歳川(ちとせがわ)上流部。
いつものとおり、第一烏柵舞橋(ウサクマイバシ)脇の駐車場でカナディアンカヌーを降ろしてスタートしました。

火山灰質の千歳川の灰褐色の川砂

周辺はカルデラ湖である支笏湖を含め火山灰質土壌なので、千歳川の川砂もこのとおり灰褐色。
火山灰層に数年かけて濾過された水が流れているので、水質がよく透明度が高いらしい。

千歳川のカワセミ撮影観察ポイントでカヌー小休止

途中のカワセミ撮影観察所で小休止。舟上ランチをとりました。
この辺りは支流が2筋流れ込んでいて、川岸にも湧水が多く見られます。

この後、名残り咲きの可憐なバイカモを愛(め)でたり、
遡上してきた体長60〜70センチのサケ数尾が私たちの傍を泳ぐ姿を見守ったり。

名水ふれあい公園脇のナイベツ川の木道にカナディアンカヌー上陸

第一烏柵舞橋脇駐車場から名水ふれあい公園脇のナイベツ川合流地点までの約2.5キロが、私たちのお気に入りのショートコース。
スタート地点の駐車場所まで歩いても約30分で戻れます。


千歳川のマナブにて流された時のセルフレスキュースイムの練習

時には千歳川で、もっと激しい流れの川下りに備えての自主練習もします。
ドライスーツを着てヘルメットをかぶり、流された後のセルフレスキュースイム。

千歳川のマナブにてセルフレスキュー ディフェンシブスイム

流れのある川では状況に応じて、
ディフェンシブスイミング(仰向けで流れにま身を任せる)と、
アグレッシブスイミング(腹ばいで手足を動かし積極的に)を使い分けます。

緩い流れでもそれに抗って進むことはできません。
川底の石や倒木に引っ掛からないように注意して、流れに順応しつつ、その先を読み、岸やエディに近づくよう泳ぐこと。
厚手のドライスーツも着ているので、短時間でも体力消耗します。
でも水が冷たくて綺麗で気持ちよい。

千歳川のマナブにてセルフレスキュー アグレッシブスイム

夏の千歳川で仰向けに浮かび漂う

仰向けに浮かび、あふれる緑と青に満たされる。
流れに身を任せ、しばし漂ってみる。

ここは、カヌーをする人たちに「マナブ」と呼ばれている特別な場所。
2つに分かれていた流れが合流して川幅が広がり、流れと淀み(エディ)が適度にあって、練習するのに都合がよいのです。
国道に架かるウサクマイ橋と「MEON農苑」の中間辺り。
休日は学生カヌーの練習や練習熱心な方々で賑わいます。

紅葉越しに見る千歳川のマナブ

紅葉に染まる千歳川のマナブ。

紅葉の千歳川マナブでピールイン(ストリームアウト)カナディアンカヌー

紅葉のマナブで、「ピールイン」と「ストリームアウト」と「フェリーグライド」を繰り返し練習する。
利き手側(オンサイド)と、そうで無い側(オフサイド)も交互に。

千歳川マナブのエディでスカーリングとドローストローク練習

エディでは、スカーリングとドローストロークの練習も。


千歳川のカワシンジュガイ

千歳川には、「カワシンジュガイ」がたくさん生息しています。これはその開き殻。
アイヌの人たちが「ピパ」と呼び、伝統的に食用としてきた貝なのだそうです。
今は絶滅危惧種になっている貴重な貝であることからも、千歳川のカワシンジュガイ保護の気運が高まっているらしい。

千歳川の水中を舞い落ちていく紅葉もみじ

水中を舞い落ちていく、もみじとカツラの紅葉。

千歳川のマナブから川下側の河畔林の紅葉

マナブから川下側の河畔林の紅葉。

千歳川の烏柵舞橋から上流側の河畔林の紅葉1

烏柵舞橋から上流側の河畔林の紅葉。

千歳川の烏柵舞橋から上流側の河畔林の紅葉2

カヌーで下って行きながらも、所々で紅葉を楽しみます。
川の水際の紅葉の色は、より鮮やかに見える気がする。

千歳川の中洲の紅葉をカヌーから眺める

それにしても、川の流れに任せて過ぎていく景色を見るのはまた格別。
川という長く連続する一体的な風景を、絵巻のような別の新たな景色として感じることができるのです。

千歳川の紅葉をカヌーで下りながら眺める1
千歳川の紅葉をカヌーで下りながら眺める2

そしてやっぱり、こんな身軽さ気楽さならではの、この場の風や水との親密感は最高です。
水辺の生き物や草木をゆっくり眺め、たどり着いた岸辺に上陸して散策したり、
コーヒーを淹れてくつろいだり、あるいは朝食をとったりランチをしたり。
こんな風に川や湖を楽しむ魅力が、カナディアンカヌーの真骨頂です。

千歳川の川面に浮かぶカヌーから見上げる紅葉

川岸から大きく跳ね出しているモミジ。
川面に浮かぶ舟上から見上げる紅葉もよいものです。

紅葉の千歳川の岸辺に着くカナディアンカヌー

この日の紅葉カヌーツアーは、第一烏柵舞橋脇の駐車場から千歳市スポーツセンターまで約6キロのクルージング。
カヌーを泊めるのに、こんなにおあつらえ向きの場所があります。舟着き場のよう。

千歳川の河畔林の紅葉と岸辺に着けたカヌー

雪残る春の千歳川でカヌー下り(カナディアンカヌー)

まだ川岸には雪が残っている春の千歳川。
流水量は少なめで、水の透明度もあり、川底が近く感じます。

千歳川の雪残る川岸にエゾシカ

スタートしてすぐの川岸で見かけたエゾシカ。
エゾシカの尻が白いのに始めて気づきました。

千歳川の川岸にいるエゾシカの尻が白い

雪が融けて減り、まだ草木の芽と葉が生えていないこの時期は見通しがよく、水辺に集まるエゾシカ、エゾリス、野鳥を見つけやすい。

春の千歳川マナブの水の透明感とカナディアンカヌー

マナブの水は、他の季節より透明で青さが濃い感じがしました。

千歳川のカワシンジュガイの殻とサケの骨とバイカモの新芽

浅瀬のカワシンジュガイの殻、サケの骨、バイカモの新芽。

千歳川の川岸で顔を出すフキノトウ

川岸で顔を出していたフキノトウ。

雪が残る千歳川をカヌーで下る

川の流れに乗って悠々と。久しぶりに味わうこの気持ちよさ。

千歳川を泳ぐ鮭(サケ)の稚魚

途中、川岸辺近くの岩盤の上を集団で泳ぐ稚魚の群れが。
体長3〜4センチくらい。サケの稚魚でしょうか。
3月〜5月は毎日、千歳川にサケの稚魚の放流がされています。

早春の千歳川をカナディアンカヌー数艇で下る1

時には大勢連れだって。

千歳川と美々川をホームグラウンド(ホームリバー)としている、カナディアンカヌーグループにご一緒させていただき、
まだ残雪ある春の千歳川へ漕ぎ出しました。カヌーシーズンの漕ぎ始めは千歳川という方も多いと思います。
この日は、4艇7人。私たち以外はカヌーの大ベテランです。

早春の千歳川をカナディアンカヌー数艇で下る2

天気はまあまあでしたが、気温は5度と低めで風もあり、体感的にはまだ寒さが強い感じ。
でも、流れに乗って下っていく感覚はやはり気持ちよいです。

千歳川のカヌークラブ例会に集まったカナディアンカヌー

毎年恒例の4月中旬のカヌークラブの最初の例会も千歳川。
カヤックが多いクラブですが、千歳川例会にはカナディアンカヌーも多数参加します。

名水ふれあい公園脇のナイベツ川でカヌー休憩

これも恒例の、名水ふれあい公園脇の湧水地ナイベツ川の木道で昼食休憩。

札幌円山の自宅から車で1時間で行ける清流、千歳川。
これからも四季折々に親しみ続けたいと思います。
ジムニーにカナディアンカヌーを載せて。