釧路川とカナディアンカヌーをこよなく愛するKさん夫妻に導かれて、初めて釧路川の源流部を下ることになりました。
6月中旬の初夏。道東の釧路湿原では新緑が出たばかりのよい季節です。
札幌から夜通しジムニーで走って5時間余り。
朝7時にスタート地点の屈斜路湖(くっしゃろこ)の眺湖橋(ちょうこばし)脇の駐車場に着きました。
そこから車を回送して戻り、カナディアンカヌー3艇5人でのツアースタート。
それから、Kさん夫妻の愛犬パピヨンのコロちゃんも。
12歳のオスで若い頃からカヌーに乗っているそうですから、私たちより随分とカヌーの先輩。
今回もカナディアンカヌーに乗り込み、私たちと一緒に釧路川源流部を下ります。
釧路川に入ってすぐの流れ。
丁度よい近さに、河畔林の瑞々しい新緑。
川面を通る風は涼しくて蒼い香りがする。
陽射しを反射する水面も気持ちよいです。
ほどなく、休憩ポイントに到着。
源流部の湧水地、通称「鏡の間」という所らしい。
川岸際から湧水(伏流水)が湧き出ています。その周りには厚く苔生した石。
水の中に手を入れてみると冷たい、そして透明度が高い。
この澄んだ流れの中、バイカモ(梅花藻)は新芽を出し始めています。
バイカモが生育するには、「綺麗な水質」と「適度な流水速」と「川底が砂質」が揃っていること。
ここは最適地です。
この鏡の間は、釧路川カヌーツアーの定番の休憩地になっているのだとか。
奔流から外れた広目の浅瀬の湧水地となっているのも、カヌーを停めて憩う場所として丁度よいのです。
私たちも鏡の間にて朝食タイムです。
コーヒーの香ばしい香りにコロちゃんも反応している様子。
鏡の間での軽い腹ごしらえをして、川下りの再スタート。
清らかな新緑と水に包まれた、最高に気持ちのよい川下りです。
時折開けて見える青い空も気持ちよく。
浅瀬を通ると、川底の砂が白っぽいのがよく分かる。
スタートした眺湖橋から2キロ下った地点にある美登里橋で上陸休憩。
美登里橋(みどりばし)脇の川岸は、白くて軽い火山礫(かざんれき)が堆積してできていました。
この白くて気泡のあるレキや砂も、釧路川の水を綺麗にしているのでしょう。
白い岸辺に陸揚げされた時の、無抵抗な姿のコロちゃん。
美登里橋を過ぎると、だんだん空が広くなっていきます。
これも、また違った気持ちよさ。
葦原エリアも段々と多くなってきて、明るさが増してくる。
舟上に慣れてきて、あるいは飽きてきて、随分リラックスポーズしているコロちゃん。
こうして愛犬と一緒にダウンリバーできるのも、オープンデッキのカナディアンカヌーのよいところです。
緑のトンネルの中をゆくタンデムカヌー。
シートに上がりガンネルに前足をかけ、身を乗り出すコロちゃん。
新緑の樹々に囲まれて流れる釧路川源流域の、気持ちのよい流れの音、爽やかな風を感じているようです。
スタートした屈斜路湖の眺湖橋からおおよそ6.5キロ下り、今日のツアー終点の美留和橋(びるわばし)に到着。
カヌーの旅に疲れて、草の中でまどろみそうなコロちゃん。お疲れ様でした。
季節にも天気にも恵まれた、初めての釧路川源流部のカヌー川下り。
何事も初体験でその印象が焼き付く。
私たちが釧路川のリピーターになることは間違いなさそうです。