家のこと  家との関わり  ひっそりと隠れて  気づきやすい場  変わらない価値  身近にあるもの  

 

ローコストと省エネ  気密と断熱と通気  間取りと上下のつながり

 

空気の流れ  換気の考え  暖房について  窓のこと  窓の性能  木のこと  漆喰の壁  

 

庭に植える草木  ハーブを育てる  土のこと  庭から広がる

 

 

 

 

          家のこと

 

 

私は温かな気候の静岡県伊豆地方で育ちましたが、

10代の頃からなぜか雪の積もる場所に惹かれて自然とスキーをするようになり、

大学時代は乗鞍高原、蔵王、田沢湖のペンションで住み込みアルバイトをしながらスキーを楽しんでいました。

 

ペンションでは朝と晩の食事の仕込みと給仕、部屋の掃除とベッドメイク、

雪かきをするのも薪ストーブを焚くのも飼い犬に散歩させるのも私の仕事で、

朝は5時に始まり、午後2時〜4時の休憩時間はスキーをして、夜は11時頃まで。

そんな時間的にとてもタイトな生活でしたから、動きや考えは自ずと無駄がなくなっていきました。

 

お客さんは日中にスキーをして程よい疲労感で戻ってくると、

薪ストーブの暖かさ、木に包みこまれるような室内、温かみのある電球やロウソクの明かり、

静かに降り積もる雪を窓から眺め、オーナー夫妻の集めた本や写真集を見たり、ジャズやクラシック音楽を聴いたり。

そして、おもてなしの心がこもった料理と会話で満ち足りた夜を過ごしていたと思います。

 

私はペンションのスタッフとしてですが、そんな雰囲気を毎日体験していました。

それは普通の家での日々ではないかもしれませんが、私が家のことを考えるときの大切な糧になっています。

 

素直で素朴なもてなしとしつらえがいつもあることに心地よさを覚えたし、

厳しい寒さと雪があるからこそ、いっそう家の温かさ人の温かさが身にしみたのかもしれません。

自分が子供の時から過ごした家のことより、

なぜあの時の暮らしのほうがより深く心に残るのかはっきりわかりませんが、

自分の性分にとても合っていたことは確かなのです。

 

そして今、北海道に家をつくり暮らしています。

思っていたとおり、年を経るごとに北海道と家への愛着が増していくようです。

 

 

 

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