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赤レンガを積む敷く  レンガの白い壁

 

 

 

 

          赤レンガを積む敷く

 

 

私たちが札幌に移り住んだばかりの頃、

市内や郊外のあちこちに残る赤レンガ造りの家や倉庫を通りかかる度に目が留りました。

レンガの奥から染出てくるような、橙色〜朱色〜赤色〜小豆色の自然な発色に温もりや活力を感じ、

一個一個、少し歪んだり大きさに違いはあるけれども、

積み上げられてひとつの建築物と成った姿は、素朴で力強くとても美しい。

そんな身近にある赤レンガに深い親しみを覚えて暮らしています。

 

赤煉瓦00レンガ003赤煉瓦01

 

札幌市に隣接する江別市野幌(のっぽろ)では、

今でも野幌で取れる土と砂で赤レンガを焼き続ける煉瓦工場がいくつかあります。

 

明治時代、百数十年も前から赤レンガがこの地で作られてきたのは、

北海道開拓時代に欧米の建築技術を取り入れたことがきっかけですが、

野幌には赤レンガに適した鉄分を多く含む「赤色粘土(赤ボク)」とそれに混ぜる「細砂」が、

どちらも多く存在しているという地域的な必然性もあります。

 

赤レンガ01赤レンガ06赤レンガ03

 

hausgrasでは、野幌の煉瓦工場に足を運び、直接見立て買付けをした赤レンガを家の素材として使います。

私たちが専ら選ぶのは、壁に貼付けて使う薄いレンガタイル(厚さ2センチ)ではなく、

積み上げたり敷き並べたりして使う、レンガ本来の厚さ(厚さ6〜7センチ)がある赤レンガ。

一個一個のレンガが自立した個体としてあり、それを積み上げてひとつの大きな構造物とすることで、

全体にレンガの重さが作用してどっしりと落ち着き、人の作為が及ばない自然な趣きが表れるのです。

 

赤レンガ05赤レンガ07

 

 

 

 

赤レンガ010

 

野幌の煉瓦工場で野積みされ、表面は苔むし、白樺が芽吹く程、年月が経っている赤レンガの山。

こういうのを見ると、愛おしく感じて真っ先に使いたくなります。

 

おおよそ5000年も前から世界各地で作られてきたレンガ。

世界共通の素材であると同時に、それぞれの地域に深く根ざしている素材でもあると思います。

地域の土をこねて、風に乾かし、窯で焼く。

レンガの色と表情は、土の様態や焼く状況で少しずつ違いがあり、

そして積まれ敷かれた後も、風雪に耐えてさらに少しずつ変化していく。

地域で生活する人々の手作りの面影げ、地域の気候風土とそこで流れる時間を静かに刻んでいくのです。

 

レンガのサイズは210ミリ×100ミリ×60ミリ、重さは2.5キログラムで世界中どこでもほぼ同じ。

この大きさ重さは人が手に取って積み上げ易い、ヒューマンサイズなのです。

実際に赤レンガを積み上げていく作業をしてみると、

個々の安定と作業効率のバランスがとれた本当に丁度よい大きさと重さということが分かります。

 

 

hausgras事務所兼自宅の赤レンガ積み壁は「イギリス積み」を選択しました。

レンガを長手に並べる列と短手を並べる列を交互に積み上げていく積み方です。

札幌や江別に遺る赤レンガの建築の多くもこのイギリス積みなので、お馴染みのパターン。強度も一番あるようです。

 

レンガ積みやレンガ敷きは単純な作業なので、体力と時間があれば誰でも出来ます。

私自身、この赤レンガを積みました。

繋ぎのセメントモルタルを混ぜ合わせつつ、レンガを積み上げるという単純作業を黙々と続ける日々。

 

赤レンガ017赤レンガ018赤レンガ013

 

玄関ポーチと玄関土間にレンガを敷き並べる、音更の平屋の建主さん。

建主さんが希望されれば、セルフビルドという選択もできます。

 

レンガを敷く場合は割れてしまった小片も敢えて含めて。

そうすると配列のパターンが崩れて、楽な感じに仕上がります。

 

赤レンガ019

 

この単純な素材、単純な作業、単純な構造。

原初的であるからこそ力強く奥が深く風格がある、そして人の手づくりの温もりを感じる。

 

赤レンガを積むこと敷くことは、

建築することの原点でもあるような気がします。

 

 

 

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